10人に1人といわれる左利き。ハサミやスープバーのおたまなど、右利き向けの道具や環境に困った経験はありませんか?
そんな左利きには、右利きとは異なる脳の使い方をすることで、知らず知らずのうちに10人に1人だけのすごい才能を育てている可能性があるのです。
この記事では、数多くの脳を診断した世界で最初の脳内科医で、自身も左利きの加藤俊徳氏を参考にしながら、左利きの脳と才能について紹介します。
左利き、右利きの違いとはずばり「脳の違い」
左利きは右脳、右利きは左脳が発達しており、それぞれの脳は働きが異なります。
それはつまり、
「利き手」 によって 「得意不得意」 も 「思考や性格」 でさえ変わる
ということです。
言い換えれば、
「左利き」 は 「10人に1人の脳」 を持つ 「選ばれた才能」 の持ち主
だと言えます。
「直感」「独創性」「ワンクッション思考」がすごい
では具体的に、「右脳が得意なこと」=「左利きの才能」としてどんなものがあるでしょうか?
加藤氏では、「直感」「独創性」「ワンクッション思考」という3つを挙げています。
「直感」がすごい―ひらめきで人生が好転する
直感力という言葉から連想されるように、
- 状況や相手を素早く判断する
- 潜在的なニーズや問題点を見抜く
- 独自性や先見性あるアイデアを出す
など、「ひらめく力」や「洞察力」と密接な関係があります。
これらはビジネスやマーケティングなど、さまざまな分野で重要な能力として求められます。
左利きは右脳を主に使うため、直感力に優れていると言われています。
右脳は視覚や五感をフルに活用した言語以外のあらゆる情報を無意識のうちに蓄積しており、その巨大なデータベースからベストな答えを導き出すことができるからです。
直感力は生まれつきのものだけではありません。日々の生活で鍛えることもできます。
加藤氏は、以下のような方法を提案しています。
- 浮かんだことを言語化する
- 直感でひらめいたことをメモする
- メモしたことについて自分に問いかける
これらの方法は、右脳から左脳へ情報を移すことで、直感をカタチとして残し、さらに別のイメージが湧きやすくする効果があります。
「独創性」がすごい―豊かなアイデアが生まれる
独創性という言葉から連想されるように、
- 既存の枠組みや常識に囚われない
- 新しい価値や可能性を見出す
- オリジナルで斬新な作品やサービスを生み出す
など、「創造力」や「革新力」と密接な関係があります。
これらは芸術や科学など、さまざまな分野で必要不可欠な能力として求められます。
左利きは独創性に優れていると言われています。
その理由は、
- 左利き向けではない道具や環境に適応するために柔軟性が高まる
- 右利き主流の社会で少数派であるために個性的で自立的に育つ
- 右利きでは思いつかないような発想法や解決法が得意
などが挙げられます。
独創性も生まれつきのものだけではありません。日々の生活で鍛えることもできます。
加藤氏は、以下のような方法を提案しています。
- イメージ記憶をする
- コピー・パクリ・模倣・アレンジ・改良・逆転・結合…等々自由自在に遊ぶ
- 異文化や異業種からインスピレーションを得る
これらの方法は、右脳が得意とするイメージ力や発想力を高める効果があります。
「ワンクッション思考」がすごい―ひと手間が脳を強くする
ワンクッション思考という言葉から連想されるように、
- 右脳と左脳をつなぐ神経線維の太い束である「脳梁」を介して両方を頻繁に行き来する
- 右利き主流の社会に適応するために柔軟性や忍耐力が高まる
- 両手で両方の脳を刺激することで、使える脳の範囲が広がる
など、「発想力」や「適応力」と密接な関係があります。
これらは変化や不確実性に富んだ現代社会で必要不可欠な能力として求められます。
左利きはワンクッション思考に優れていると言われています。
その理由は、
- 左利き向けではない道具や環境に適応するために右手も使う機会が多い
- 左利きは利き手で右脳を活性化させると同時に、言語情報の処理を行う左脳も絶え間なく使う
- 脳梁を通るワンクッションが右脳と左脳両方を覚醒させ、直感や独創性を生み出す
などが挙げられます。
ワンクッション思考も生まれつきのものだけではありません。日々の生活で鍛えることもできます。
加藤氏は、以下のような方法を提案しています。
- 右手と左手でできることを比べる
- 左利き向けではない道具や環境でもチャレンジする
- 異文化や異業種からインスピレーションを得る
これらの方法は、右脳と左脳のバランスや連携力を高める効果があります。
左利きは天才?変人?それでも「すごい」
以上、左利き特有の「直感」「独創性」「ワンクッション思考」という3つの才能について紹介しました。
これらはすべて、右利き主流の社会で生活するために必要だったり、逆境から生まれたりしたものです。
しかし、それゆえに左利きは他者から見て「天才」だったり「変人」だったりする印象を与えてしまうこともあります。
加藤氏は、「左利きはマイノリティではなく『選ばれた人』」だと言います。
そして、「自分自身でも『すごい』ことだってあって当然」と自信持って欲しいと呼びかけています。
また、「右利きも、左利きも、脳の違いを知ればうまくいく」と言います。そして、「左利きの才能を理解し、尊重し、応援して欲しい」と呼びかけています。
左利きは10人に1人という少数派ですが、その分だけ特別な才能を持っています。それは自分だけの個性であり、強みであり、魅力でもあります。
あなたも自分の脳や才能について知って、より幸せで充実した人生を送りましょう!