リストカットとは、自分の手首や腕などに刃物や爪などで傷をつける自傷行為の一種です。リストカットをする人は、精神的な苦しみや不安を感じており、その感情を発散したり、自分に罰を与えたりするために行います。
しかし、リストカットは一時的な救済に過ぎず、根本的な問題解決にはなりません。また、リストカットは身体的な危険や感染症のリスクも伴います。さらに、周囲の人から誤解されたり非難されたりすることもあります。
では、リストカットをする人はどんな心理状態にあるのでしょうか?そして、家族や友人としてどう接すれば良いのでしょうか?この記事では、リストカットする人の心理と正しい接し方について解説します。
リストカットする人の心理

リストカットをする人は、「自分は必要のない人間」「迷惑な存在」と感じています。彼らは自己否定や自己嫌悪が強く、自分に対して厳しく責め立てます。また、他者から愛されることや受け入れられることが不安であり、孤独感や劣等感が強いです。
リストカットをする人は、以下のような心理状態に陥っています。
- 人間関係のトラブルや学業・仕事上の失敗などでつらい悩みがある場合
- 我慢できない憤りや悲しみがあった場合
- 自分は価値のない人間だと考えてしまう場合
- 周りに助けを求めることができない場合
これらの場合では、「気づかれたくて」リスカ(リストカット)をしているわけではありません。むしろ、「気づかれたくなくて」隠そうとします。しかし、「本当は気付いてほしくて」無意識的にメッセージを送ろうとします。
リスター(リスカー)への正しい接し方

リスター(リスカー)への正しい接し方は、「寄り添って聞く」「否定せず受け入れる」「専門家へ紹介する」です。
寄り添って聞く
まずは、「大丈夫?」「何かあった?」と声をかけてみましょう。そして、「話してみよう」と誘ってみましょう。話すことで気持ちが楽になかもしれません。しかし、無理に話させようとしたり、質問攻めにしたりしないでください。リスター(リスカー)は自分の気持ちを表現するのが苦手なので、プレッシャーを感じると逆効果になります。
話を聞くときは、寄り添って優しく聞いてください。相槌や共感の言葉をかけてください。例えば、「それはつらかったね」「そう思う気持ちわかるよ」などです。また、「どうしてそんなことするの?」「やめなさいよ」などの責めるような言葉や、「大げさだよ」「気にしすぎだよ」などの軽視するような言葉は避けてください。
否定せず受け入れる
次に、「リストカットをすることは悪いことではない」と伝えてあげましょう。リスター(リスカー)は自分の行為に罪悪感や恥じらいを感じています。そのため、周囲から否定されると、さらに自己否定が強まります。
「リストカットをすることは悪いことではない」と伝えることで、彼らの心に安心感や信頼感を与えることができます。しかし、「リストカットが悪くない」ということは、「リストカットが良い」ということではありません。あくまでも「理解してあげる」という姿勢で接してください。
専門家へ紹介する
最後に、「一緒に専門家に相談してみよう」と提案してみましょう。リスター(リスカー)は自分で問題解決する方法がわからず、苦しみから抜け出せません。そのため、専門家の助けを借りることが必要です 。
しかし、リスター(リスカー)は自分の問題を他人に知られたくないと思っていることが多いです。そのため、強制的に連れて行ったり、勝手に予約したりしないでください。まずは、「専門家に相談することでどんなメリットがあるか」「専門家はどんな人か」「相談することでどんなデメリットがあるか」などを説明してあげましょう。
そして、「一緒に行ってあげるよ」「私も心配だから話してみたい」と言って、彼らの不安や抵抗感を和らげてあげましょう。彼らが自分から「行ってみよう」と言えるように促してあげましょう。
まとめ

リストカットする人の心理と正しい接し方について解説しました。リストカットする人は、精神的な苦しみや不安を感じており、その感情を発散したり、自分に罰を与えたりするために行います。しかし、リストカットは一時的な救済に過ぎず、根本的な問題解決にはなりません。また、身体的や社会的な危険も伴います。
そこで、家族や友人としては、「寄り添って聞く」「否定せず受け入れる」「専門家へ紹介する」という接し方を心がけてください。彼らの気持ちを理解してあげることで、彼らの自己肯定感や自信を高めてあげることができます。そして、専門家の助けを借りて、彼らが苦しみから解放されることを願ってください。