うつ病によって引き起こされる知られざる症状とその対処法

HSP

うつ病とは何か?

うつ病とは、気分が落ち込んだり興味や喜びを感じなくなったりする精神的な状態だけでなく、食欲や睡眠が乱れたり体が重く感じたりする身体的な状態も伴う心の病気です。

うつ病は100人に約6人が生涯のうちに経験すると言われており、女性の方が男性よりも多くかかる傾向があります。また、年齢や季節、生活スタイルなどによっても発症しやすさや症状の特徴が異なることがあります。

うつ病の知られざる症状

一般的に、うつ病の主な精神的な症状は「抑うつ気分」と「興味・喜びの喪失」です。しかし、それ以外にも以下のような知られざる精神的・身体的な症状が出ることがあります。

  • 記憶障害:作業記憶能力(一時的に情報を保持して処理する能力)が低下し、物事を忘れやすくなったり集中力や判断力が落ちたりします。
  • 疲労感:体力や気力が低下し、日常生活や仕事に支障をきたす場合もあります。
  • 自律神経失調:自律神経(心臓や血圧、消化器官などを自動的に調節する神経)のバランスが崩れ、めまいや動悸、冷え性、便秘・下痢などを引き起こします。
  • ホルモン異常:ストレスホルモン(コルチゾール)やセロトニン(幸せホルモン)などの分泌量が変化し、月経不順や不妊・性欲減退・肥満・骨粗鬆(こつそしょう)・免役低下・脱毛・ニキビ等を引き起こします。

うつ病の対処法

上記のように多岐にわたる影響を及ぼす可能性のあるうつ病ですが、「自分で治せる」と思わず専門医(心療内科や精神科)に相談することが大切です。医師の診断に基づいて、薬物療法や心理療法などの治療を受けることで、症状の改善が期待できます。

また、自分でできる対処法としては、以下のようなことが挙げられます。

  • 規則正しい生活:睡眠や食事は身体と心の健康に欠かせません。不規則な生活は自律神経やホルモンのバランスを崩す原因になります。毎日決まった時間に起床・就寝し、栄養バランスの良い食事を摂るように心がけましょう。
  • 適度な運動:運動はストレスホルモンを減らし、セロトニンやエンドルフィン(快楽ホルモン)を増やす効果があります。また、体力や免役力も向上させます。無理のない範囲で歩く・走る・泳ぐ・自転車に乗るなどの有酸素運動を行いましょう。
  • 趣味やリラックス法:趣味や好きなことをすることは気分を明るくしたり興味・喜びを取り戻したりする効果があります。また、音楽を聴く・本を読む・お風呂に入る・マッサージするなどのリラックス法もストレス解消に役立ちます。
  • 人と話す:家族や友人、同僚など信頼できる人と話すことは孤立感や不安感を和らげたり悩みを共有したりする効果があります 。また、専門家以外でも相談できる電話相談サービス(例えば「こころの健康ダイヤル」)も利用できます。
  • 自分自身を認めて褒める:うつ病では自己評価が低下し 、「自分はダメだ」「何もできない」と否定的に考えてしまうことがあります。しかし、そんな時でも小さな成功や努力に気づいて自分自身を認めて褒めることは重要です 。「今日も起きられた」「ご飯も食べられた」等々、当たり前だと思っていたことでも良いのでポジティブに捉えましょう。

まとめ

この記事では、うつ病によって引き起こされる知られざる精神的・身体的な症状とその対処法について紹介しました。

うつ病は多くの人が経験する可能性のある心の病気ですが、「気分次第」と思わず早期発見・早期治療することが大切です。

また、自分一人で抱え込まず周囲の支援や専門家の助けを求めることも忘れないでください。

うつ病は治る病気です。自分の心と身体に優しく接して、一歩ずつ前に進んでいきましょう。

タイトルとURLをコピーしました